シャールと二重魔法5

たちき「引き続き、二重魔法『氷雷盤』について」
シャール「『氷』で円盤を作ってその中心部から『雷』を撃つから『氷雷盤』じゃないのか?」
たちき「この魔法を思い付いた時、理系の友人に相談していたら『その魔法は円形加速器の仕組みに近いのかもね』って言われたんです」
シャール「円形加速器? なんだそれは」
たちき「詳しくはググってもらうとして、僕も調べたらなるほどなと思ったんですよ。魔法で氷の粒を加速させながら回転させてぶつけて電気を発生させて……」
シャール「結局雷を撃つんじゃないか?」
たちき「魔法で作った円形加速器っぽい仕組みの『氷雷盤』から発生させるのは雷ではなく、純粋なエネルギーというか、わかりやすくいうとビームになります」
シャール「それじゃ『光』の魔法じゃないか」
たちき「『光』なら通ったあとは何事もなく元に戻りますが『氷雷盤』から発生させたエネルギーが通ったあとは素粒子崩壊を起こしていくので、空気やら物質やら直線上にあるあらゆるものを消し飛ばします」
シャール「……ちょっと待て。それはとてつもなく危険な魔法じゃないのか」
たちき「はい。作中では登場人物のうち一人が思い付いてもう一人がなんとなく撃って成功させてしまいましたが、ぶっちゃけ超危険な魔法です。先生に見つかって『自力でたどりついたのはすごいけど禁呪だからもう使っちゃだめよ』と釘を刺されます」
シャール「やっぱり禁呪なのか」
たちき「他の二重魔法と違って一般的ではないという設定です。『氷』と『雷』の二重魔法。というか二重魔法自体、使える人がほとんどいないからそもそも二重魔法が一般的ではないんですけどね」
シャール「禁呪と言われると使いたくなってしまうな」
たちき「わかりますけど、まじで危険な魔法なので作中で今後出番があるか怪しいです。まあ出番ある予定ですが」
シャール「出す気満々じゃないか」
たちき「せっかくの魔法ですからね。ばんばん使うのはどうかと思いますがここぞというときは使っていきたいです」
シャール「楽しみだな」
たちき「さて次は『風』と『光』の二重魔法『風光景』です」
シャール「名前からすると、攻撃魔法じゃなさそうだな」
たちき「鋭いですね。その通りです。分類も難しいのですが、しいて言えば芸術魔法でしょうか。作中では文化祭にて初登場します」