シャールとTRPG9

たちき「TRPGの話から少し逸れてしまいますが、リプレイのお話もしましょうか」
シャール「リプレイ? TRPGをやり直すってこと?」
たちき「そうではなく、誰かがプレイしたTRPGをノベライズ……いや小説というよりト書きなしの会話劇に近いのかな。そういうのを収録した、リプレイ集と呼ばれる書籍も出てます」
シャール「誰かがプレイって、自分達のプレイしたゲームをHPや投稿サイトにアップしたりってこと?」
たちき「そういうのもなくはなかったでしょうけど、当時はそこまでインターネットが一般的でなかったので……。小説家などの著名クリエーターがプレイした内容が書籍化されたりしてたかと」
シャール「なるほどね」
たちき「ちなみに僕たちのプレイも、ゲームマスターが一応録音してたはず。……テープレコーダーに」
シャール「古っ。テープレコーダーって」
たちき「当時のリプレイはそうやって書き起こしたんだと思います。ちなみにリプレイだけでなく、それが小説やらマンガやらにメディアミックス化していった作品もあります」
シャール「例えば?」
たちき「僕が持ってる本だと……CLAMP学園怪奇現象研究会とか」
シャール「CLAMPってテーブルトークRPGも作ってたの?」
たちき「あの学園を舞台に、既存キャラの従兄弟という設定のキャラクターも登場したりする楽しい作品でしたよ。ダイスではなくトランプを使ったり、不幸ポイントを貯めて便利ポイント(?)に変換して使用したり、システムもわかりやすく簡単で初心者にも楽しめるかと」
シャール「自分達でTRPGのシステムをデザインして自分達でキャラクター作って自分達でプレイして自分達でマンガを書いて……すごいわね」
たちき「すごいですよね。しかもチーム制作ですから。クリエイターの鑑ですよ。見習いたいです」
シャール「そういえばさっき、たちき達も録音したって言ってたけど、残ってないの?」
たちき「さあ。僕が録ったわけじゃないから、ゲームマスターが当時のカセットを残してるかどうかじゃないですか」
シャール「残念、たちきがどんなロールプレイしてるかちょっと聞きたかった」
たちき「恥ずかしいからやめてください(>_<) ただでさえシャイでピュアで人見知りな僕が…………あ、でもそういえば」
シャール「何か思い出した?」
たちき「人見知りな僕ですが、TRPG仲間に連れられて地元のイベントに何回か参加してました」
シャール「TRPGイベント? どういうことよ。まさか初対面の人達とTRPGをしたり?」
たちき「そういうことです」
シャール「そんなアグレッシブなこともしてたのね」
たちき「あの頃は若かったんですよ……」