たちき「さて、恒例になりつつあるノベライズについて」
シャール「RPGの小説化、昔から好きですよね、たちき」
たちき「ゲームがなくてプレイできない家庭だったので、貴重な娯楽(?)だったのですよ」
シャール「それなら、遊んだゲームのノベライズは必要ないのでは?」
たちき「ところがどっこい」
シャール「古い言い回しですね」
たちき「テイルズオブファンタジアの小説は、本編を上下巻で書いた二冊以外にも、ゲームのその後などを描いた、いわゆるアフターシナリオとなる小説が出てるんです」
シャール「えっと……これですね。『深紅の瞳』『紺碧の絆』『琥珀の回廊』『瑠璃の夢』」
たちき「中でもトーティス村の復興を描いてミゲールの町になる展開は、なるほどと思いましたね」
シャール「まあ、未来世界は50年後ですし、クレス達もまだ老年とはいえ生きてるはずなんですけどね」
たちき「それはプレイ中にも思いました。過去世界は100年前なのに、未来は100年後とかじゃなくてなんで50年後なんだろうって。未来のクレス達がどこかにいないか探しちゃいましたし」
シャール「未来と過去のクレス達が出会うイベントがあるわけではないですし、何か理由があったのか気になりますね」
たちき「他にも、過去のダオスをオリジナルキャラ視点から描いた『語られざる歴史』は、後半ちょっと重い展開もありますが、なるほどなと思えるストーリーだったりします」
シャール「ヒロインの女の子が、ちょっと報われなくて悲しいですね」
たちき「さらに、未来へ残ったすずを主人公にした『魔剣忍法帖』という小説にはなんと、アーチェとチェスターの息子も登場します」
シャール「本編でもいい感じの二人でしたけど、チェスターとすずも違った意味でいい感じの関係ではなかったでしたっけ」たちき「そのあたりのフォローやその後も描かれた、こういうのが読みたかった! な一冊ですね」
シャール「最後あたりに登場するチェスターやクレスがかっこいいですよね」
たちき「あと、小説ではないのですが個人的にオススメなのは、ドラマCDを文庫化した三冊のシナリオ集です」
シャール「CDは持ってないんですか?」
たちき「CDプレイヤーやコンポがなくてCDを再生できない家庭だったので(以下略)」
シャール「下段枠外の解説や収録裏話が面白かったですよね」
たちき「魔法や召喚の詠唱とかかっこいいし、アーチェの「どんっ!」ネタとかすずの「五月雨(さつきあめ)」ネタとか、鳳凰天駆は確かに遅いよなとか。あとはクラースさんのくしゃみはアドリブだったのかとか」
シャール「絵がないからこその、音声ドラマならではの台本の書き方やセリフの言い回しの勉強になったと、昔たちきが言っていた本でしたね」