シャールとファンタジー7

たちき「『龍の武器』シリーズというのが登場します」
シャール「龍の剣とか龍の盾とか、そういうことか?」
たちき「そんな感じですが、ちょっと違います。まずひとつは『龍の角(つの)』。剣のように使えて伸縮自在という近接武器です」
シャール「なんとなくわかったぞ。次は『龍の髭(ひげ)』で、鞭のように使えたりするんだな」
たちき「当たりです。普段はポニーテールを結ぶ紐になってますが、こちらも伸縮自在」
シャール「一人で二つ武器を使うのか?」
たちき「いや、この物語はメインキャラが五人いて、一人ひとつ龍の武器を手に入れる展開ですね」
シャール「ということはあと3つ……」
たちき「わかりますか?」
シャール「龍ということは、多分、牙と眼じゃないか?」
たちき「うっ、やっぱりわかっちゃいますよね。そうです。『龍の牙(きば)』は、弓のように構えると光の矢が発射できる遠距離武器、『龍の眼(め)』は球形に光の結界を張れる防御用のアイテムです」
シャール「眼が一番かっこよさそうな気がしたけど、能力は地味なんだな」
たちき「だから龍の眼を使うのは主人公です。特長は地味系器用貧乏」
シャール「いろいろ残念な設定だな。じゃあ最後のひとつは? 他に龍から連想できる部位というと……」
たちき「龍といえばお約束のアレです」
シャール「わかったぞ、逆鱗だな」
たちき「そうです。ただ、他が角・髭・牙・眼と漢字一文字なので『龍の逆鱗』ではなく『龍の鱗』でいいかなと」
シャール「鱗だとたくさんあるうちの一枚に思えないか? 逆鱗なら一枚しかない設定でいけると思うんだけどな」
たちき「そこは悩みどころです。ちなみに能力は盾。鱗をかざすと光の盾が現れてあらゆるものを防げます」
シャール「防御担当は眼じゃなかったのか? 防御用アイテムが2つって、バランスがイマイチな気がするけど」
たちき「そうなんですよね。だから主人公が持つ『龍の眼』はもう少し特殊能力も欲しいんですけど、まさかサッカーボールのように蹴るわけにもいかないし……」
シャール「待てよ。龍の眼を蹴って龍の牙が弓に……」
たちき「お、何か思いつきましたか」
シャール「元ネタがわかった。飛べ!イサミだな」
たちき「バレちゃいましたか。そうです。ハートを磨いたりするOPでも話題になった、懐かしのアニメです。龍の牙以外の4つはパクりにならないように頑張って考えたんですけど、牙だけはどうしても弓しか思いつかなかったんですよね」
シャール「牙っていう形なら、弓じゃなくてブーメランとか短剣として使えばパクりにならないんじゃないか」
たちき「でも龍の牙を弓にして矢を放つのはかっこよかったんですよ。なんなら主人公も眼じゃなくて牙を持たせたいくらい」
シャール「確かにかっこいいな。中二心がくすぐられる」
たちき「いつか射ってみたい武器ですね、弓」