シャールと佰物語アナザー・お祭り

シャール「お祭りってどういうこと? 学園祭じゃなくて?」
たちき「じゃなくて、学生時代に行ったお祭りのこと。街中のお祭りに行ったり地元の町内会のお祭りに行ったり。街中に行くのに電車に乗ったりする貴重な機会だったし、地元の町内会もまあまあ広いから普段は会えない友達にも会えたりするイベントでしたよ」
シャール「誰とお祭り行ったの? どーせないと思うけど一応聞くわ。女の子と行ったの?」
たちき「……街中のお祭りは部活の男子と、地元のお祭りは近所の男子とです」
シャール「そんなことだろうと思ったわ」
たちき「でもお祭りでクラスの女の子とばったり会っておしゃべりしたくらいなら経験あります」
シャール「違うのよ。その先を私は期待したかったのよ。お祭りの夜、街中でばったりであったあの子の、教室とは違う様子にひかれてドキッとして、そこから、なのよ。何かあった?」
たちき「……ないです。今ならあーすればよかったとかこーすればよかったとか、なんとなく思い付くけど、当時は知識も経験も足りなくて」
シャール「それを書けばいいんじゃない?」
たちき「どゆこと?」
シャール「たちきの考えるさいきょうの学園生活よ。過去を振り返って、あーすればよかった、を文字にするの。そして過去を都合よく塗り替えるのよ」
たちき「なんか意味不明なこと言ってません? ていうかそれは誰得なんだと。まあいいでしょう、わかりました」
シャール「ほら、結局いつもみたいに断るんだから……って、え?」
たちき「いや、久しぶりになんか書きたくなったんで、ちょっと考えます」
シャール「え、私から言っといてなんだけど、マジで言ってるの?」
たちき「ぼくのかんがたさいきょうの学園物語、でしょう? 近日開始予定で」
シャール「言ったわね。詳細は明日聞くわよ」