シャール「大学って、自転車はどこに停めるんですか」
たちき「中学や高校みたいに自分の自転車を停める場所が決まってるわけではないので、駐輪場ならどこでもOKですよ。たいていは1時限目の教室の近くの駐輪場に停めますよね」
シャール「2時限目3時限目とか、授業ごとに自転車で移動するんですか?」
たちき「次の授業の場所によってはそういう時もありますけど、移動した先の駐輪場に停め直したり空きスペースを探したりするのもめんどいから、放課後になったら朝停めたとこに取りに行く場合もありましたね。あとは部室棟とか学食への移動に使う場合もあります」
シャール「大学は広いんですか?」
たちき「うちは田舎の大学だから敷地はそこそこ広かったんですよ。歩きで移動するより自転車があると便利だったかな。そういえば、大学のすぐ近くに同級生の家があって自転車で遊びに行ってゲームしたりしてました。懐かしいですね」
シャール「車で通うようになってからは自転車に乗らなくなったんですか」
たちき「大学構内の移動に便利かなと、大学に置いておくことにしました。家に置いておいても乗らなくなっちゃうかなって思いまして」
シャール「なるほど。広いキャンパスなら便利そうですね」
たちき「といっても使用頻度はそんなに高くなかったので、あるとき自転車に乗ろうと置いたはずの場所に行ったらなくなってしまってたんですよね」
シャール「置いちゃいけない場所だったから撤去されてしまったとか」
たちき「いや、普通に某建物の裏の駐輪場に置いといたはずです」
シャール「と思っていたのはたちきだけで、実は置いた場所を勘違いしたまま忘れていたとかじゃないですか」
たちき「そうなんですかね。忘れっぽくなったのは最近かと思ってましたけど、あの頃から忘れっぽくなってたのか……。まあそんなわけで、中高と大学一年まで約七年お世話になった自転車は、大学二年だか三年の頃になくしてしまってそれっきりなんです」
シャール「残念ですね」
たちき「当時、とてもショックだったのを覚えてます」
シャール「それがたちきの自転車の二台目でしたっけ」
たちき「そうです。なくしたあとというわけではないのですが、高校時代の途中くらいに親が乗らなくなった自転車をもらいまして。それを三台目と呼ぶことにします」
シャール「一時的に自転車を二台持っていたんですか」
たちき「そうなります。二台目のほうはカゴのある普通のシティサイクルでしたけど、三台目はかごのない、今でいうクロスバイクのような感じのかっこいい自転車です」