たちき「お店で知らない人に話し掛ける人って、何を考えてるんだろうね」
シャール「なによ、急に。ナンパの話?」
たちき「ナンパは下心でしょ。そうじゃなくて、例えばゲーム屋さんでゲームのデモ画面を見てる人Aさんに話し掛けようとしてる人Bさんがいるとしたら、Bさんは何を思ってるのかなって」
シャール「その例えだと、Aさんが女性でBさんが男性なら、やっぱりナンパじゃない?」
たちき「そのゲームが好きだから、好きなゲーム仲間がいて思わず話し掛けたとか」
シャール「わからなくはないけど……結局下心な気がする」
たちき「じゃあさっきの例えでAさんが男性でBさんも男性だったとしたら?」
シャール「ゲーム仲間、いやゲーム友達が欲しいのかな」
たちき「そうなのかな」
シャール「もしくはそういう趣味の……じゅるり」
たちき「いや今はそういうトークはいいから。真面目な話だから」
シャール「つまり、勇気を出して知らない人に話し掛けてみようって話?」
たちき「いや、知らない人に話し掛けられたっていう話です。話を聞いていたらマルチやねずみに捕まるっていうのがお約束だから、いつもはさらっと逃げるんだけど」
シャール「今回は珍しく長話してたよね」
たちき「以前、何回か同じようなことがあった時は興味ない話題を振ってきたから塩対応安定だったんだけど、今日はいきなり、何かオススメのボードゲームあります? とか聞かれて」
シャール「ここぞとばかりに目の前のブロックスを宣伝してたわよね、たちき」
たちき「あの流れはブロックスでしょ」
シャール「そしてハナヤマのゲームスタジアムも推す、と」
たちき「自分でもいつか買いたい……いや、いつか買うゲームですから」
シャール「そこからさらに将棋の話や囲碁の話をふくらませて、別の棚のモノポリーや人生ゲーム、そしてカタンまでいくとは思わなかったよ、私」
たちき「ちょっと喋りすぎたかなとは思います」
シャール「そのあとは夕飯でもって流れになりそうだったから」
たちき「さすがに断りました。あ、電車の時間なんで、と。やっぱり怪しいお誘いなのかな、ああいうのって」
シャール「そだね。ついていったら壷を買わせられるやつね」
たちき「でも、ついていく人もいそう」
シャール「友達のいなそうな人とか狙って声かけてるんじゃない?」
たちき「そうかもね」
シャール「ちなみに、女の子から同じように声をかけられたら?」
たちき「それこそトラップでしょ。ついていっちゃだめなやつ」
シャール「わかってるならいいけど、気をつけなさいよね」
たちき「次回はもう少しアドリブの利いた返しができるように頑張ります」