シャールと自転車85

シャール「そういえば自転車についてなんですけど」
たちき「自転車がなにか?」
シャール「三日前に、点検から返ってきた自転車に乗った時に、驚いたことがあったって言ってませんでした?」
たちき「あー、言いましたね。驚きの出来事がありました。では今日はそれについて語ります」
シャール「結局何があったんです?」
たちき「約一年前、四月中旬から自転車を乗り始めたわけですが……」
シャール「ブログをさかのぼればわかります。記事に残してますよね」
たちき「初乗りをしたあとに、ギアのことを書いたの、覚えてます?」
シャール「(検索中)……これですか。去年の4/17と4/18の、自転車トーク23とか24とか」
たちき「それです」
シャール「自転車はずっと1速で乗ってるっていうお話ですよね。まさか一年経った今もギアは変えてないとか……」
たちき「そのまさかです。一回もギアには触ってません」
シャール「なんのための7段変速なのか……。ずっと1速のままだと軽すぎませんか?」
たちき「ところがですね。自転車の点検が終わって無事に返ってきて自転車に乗って気付いたんですけど、ギアが変わってたんですよ」
シャール「ああ、なるほど。店員さんが点検でギアチェンジがちゃんとできるかもチェックしたってことですね」
たちき「走りながら後輪を見たら、一番端にあったチェーンが真ん中にありました」
シャール「つまり、1速→4速になっていたんですね。自分ではギアは変えたことないけど、店員さんが変えたギアで乗ったと。どうでしたか、だいぶ重く感じたのでは?」
たちき「いえ、めちゃくちゃ軽く感じました」
シャール「え? 何を言ってるんですか?」
たちき「……つまり、僕が一年間、7段変速の一番端のギア、1速で走っていると思っていたのは、実は7速だったんですよ!」
シャール「な、なんだってー! ……と思わずお約束のリアクションしちゃいましたけど、ほんとに何を言ってるんですか?」
たちき「いやまじでほんとなんですよ。どうやら一年間ずっと7速で走っていたようで」
シャール「なんで気づかなかったんですか」
たちき「自転車に乗ったのが10年以上ぶりでしたし、思い込みでずっと1速だと思っていたから、気づかないというかそういうものだと思ってしまっていたんですよね。確かに1速にしては坂道上る時に重くて、よく上り坂は自転車降りて押してましたし」
シャール「そこでおかしいと思いましょうよ。ちなみに、三日前にそれに気付いて昨日のサイクリングでは……」
たちき「もちろんずっと7速です」
シャール「ですよね」
たちき「もうずっと7速でいいんじゃないですか。負荷もかかるから足の運動にもなりますし」
シャール「前は、1速のほうがたくさん漕ぐから運動になる、なんて言ってませんでした?」
たちき「それはそれとして。一つ残念なのは、つまり今以上のスピードを出そうとしたら、ギアを上げるのではなく単純に今以上に強く漕がないといけないということですよね」
シャール「スピードが必要になる場面があるんですか?」
たちき「いえ、基本的にないからあまり問題はないのですが」
シャール「むしろ、ギアを使い分けたほうが効率いいのでは? 普段は3~5速で、サイクリングロードだけ7速、坂道や上り坂は1~2速とか」
たちき「まあギアの変え方はわかったし思ったより簡単に変えられるので、気が向いたら考えます。ほんとは、一年目は1速、二年目は2速……という七年計画だったんですけどね」
シャール「何の意味があるんですか、それ」
たちき「特に意味はなくても自分ルールを作るのがたちきクオリティです」
シャール「やれやれです」