シャールと同人誌即売会4

たちき「こみっくパーティーでは、自分がどういうジャンルのマンガを描くかを選択できるんです」
シャール「オリジナルとか二次創作とかだっけ」
たちき「二次創作は『ゲーム』や『アニメ』、さらに細かく分かれて選べます。ここで重要なのは、一部キャラの攻略ルート(登場シーン)はジャンルによって決まるということ」
シャール「たちきの大好きな彩ちゃんは?」
たちき「『創作』という、いわばオリジナルマンガを描いて参加しないと出会えません」
シャール「ぶっちゃけたこと聞くけどさ。同人誌即売会で創作、つまり自分オリジナルの作品てどのくらい需要あるの? 基本的には二次創作、いわゆるパロディ作品のほうが需要はあるんだよね?」
たちき「答えづらいことをずばっと聞いてきましたね。まあぶっちゃけるとその通りですけどね。人気アニメや人気ゲームのパロディマンガ描いたほうが手に取ってくれる人は多いです。書き手の画力や内容以前に、キャラが好きって人達に需要があるからです。公式ではないキャラの掛け合いや組み合わせに新しい萌えを見つけるわけです。もちろん画力やストーリーがいいに越したことはありませんが」
シャール「そっか。そうやって二次創作で売れっ子になった作者さんのオリジナル作品も読んでみたい、って読み手に思ってもらえたら……」
たちき「その作者さんがオリジナル作品を出した時、ファンがみんな読んでくれたらまた人気が出るかもしれませんし、二次創作はよかったけどオリジナルはイマイチだな、なんて評価もあるかもしれません」
シャール「難しいね、オリジナル」
たちき「難しいですよ。だから、二次創作ではなく最初からオリジナルで参加するというのは、正直かなりハードル高いのでは……とその当時の僕は思っていました」
シャール「本の中を読んでもらう以前に、人の目に留まる工夫をしないとだよね、即売会なら。表紙とかポスターとかで」
たちき「今みたいにネットやSNSで宣伝や告知をしてから、という時代ではないですからね。後述しますが、サークルカットが重要だった時代です」
シャール「創作ジャンルについてはわかったけどさ。話を戻して彩ちゃんはどんな子なの?」
たちき「無口で物静かな黒髪ロング……」
シャール「それは昨日聞いた。そうじゃなくて作風とかの話」
たちき「独特な世界観の物語を描く子で、表紙の一部を切り抜いて下のページを表紙に見せるっていうのはすごいアイディアだなと思いました。同人誌ならではというか」
シャール「斬新だね」
たちき「画力も決して低くはないのですが、サークルスペース内でうつむいたままだから読み手も声をかけづらいのか、毎回ほとんど売れない、というより手に取ってもらえないという悪循環もあったりします。ちなみにアニメ版ではお祈りしてました」
シャール「人の流れが歪んでたよね」
たちき「なんやかんやあって主人公から前日設営にさそったり合体サークルで申し込んだりして、だんだん彩ちゃんの本も読んでもらえることが増えてきます。個人的にはマンガ版の彩ちゃんエピソードが好きです」
シャール「他に彩ちゃんといえば?」
たちき「画材屋さんでバイトしてます。画材トークになると熱くなるのも萌えポイントですよね」
シャール「好きなCGは?」
たちき「紅葉のとおみくじのCGかな。あと、足首」