シャールとマクドナルド2

たちき「大学の時はマクドナルドに行ったら十回に九回は同じものを注文してました」
シャール「ほぼ毎回同じやないか。昨日言ってたダブチやろ?」
たちき「正確にはダブチのバリューセットですね。ポテトMとドリンクMのセット」
シャール「ええチョイスやん。けど毎回同じて飽きひんの?」
たちき「好きなんで。ちなみにドリンクも毎回オレンジ一択」
シャール「徹底しとるね。その頃はダブチバリューセットいくらくらいやった?」
たちき「マックは時代によってだいぶ値段変わりますからね。僕の中ではダブチバリューセットが500円で、プラス50円でポテトとドリンクをLサイズにできた頃が一番よかったかなと」
シャール「そんな頃もあったな〜。懐かしいわ〜」
たちき「そんなダブチにまつわる、忘れられない思い出が一つあります」
シャール「なんなん?」
たちき「いつも通りにダブチバリューセットを注文して食べようと思ったら、手に取った瞬間違和感があったんです。なんか、重い……」
シャール「店員さんが違うメニューと間違えとったとか?」
たちき「いえ、包み紙を開けたらちゃんとダブチでしたけど、食べてみてびっくり。肉が一枚多かったんです」
シャール「どういうこと?」
たちき「ダブチの中身、わかります?」
シャール「下から順に、パン・肉・チーズ・肉・チーズ・パンやないの?」
たちき「そのはずが、なぜかその時のダブチは、パン・肉・チーズ・肉・肉・チーズ・パンになってまして」
シャール「肉が一枚多いやん」
たちき「だから持った時に重く感じたんですよ」
シャール「そんなことある?」
たちき「あとにもさきにもそれ一回だけですね」
シャール「店員さんにはそれ言ったん?」
たちき「いや、肉が一枚足りないならまだしも一枚多い分にはラッキーなんでそのまま食べました。後日、別のマックでバイトしてる後輩に聞いたら、普通はありえないって言ってました」
シャール「せやろな。マクドナルドの作業工程ってきっちりしとるって聞いたことあるわ」
たちき「賄いで魔改造したメニューを自分達用に作るならともかく、一般客相手にそんな間違いはしないと思うって言ってたから、今でも謎の一品です」
シャール「注文受けた店員さんが、たちきに一目惚れしてちょっと盛ってくれたんやないの? 盛るで〜、超盛るで〜、みたいな」
たちき「注文受けるのはレジのお姉さんでも、作るのは後ろにいるお兄さんですよ?」
シャール「そやった。ほな、後ろのお兄さんがたちきを気に入って……」
たちき「なんでやねん」
シャール「ナイスツッコミや。それはさておき、他にはなんかないん? マクドナルド面白小話」
たちき「面白い話ってハードル上げられると……あ、じゃあ次はオレンジジュースについて」