シャールと自転車4

シャール「自転車は親に買ってもらったんですよね」
たちき「多分。おじいちゃんおばあちゃんじゃなくて、親に買ってもらった……はず」
シャール「何色の自転車が欲しいとか言っておいたんですか?」
たちき「どうかなあ。覚えてないですけど、でもピンポイントに当時僕の好きな紫色の自転車を買ってくれたということは……」
シャール「ちゃんとお願いしたのか、もしくは親がたちきの好みを把握していたという可能性も」
たちき「…………そうなんでしょうか」
シャール「親というのは、子供が思うより子供のことを見ているんだと思いますよ」
たちき「なんか深いこと言われた。まあ確かに、緑を好きになる前は紫が好きだったわけで」
シャール「一年くらい前でしたっけ。たちきが緑について熱く語ったのは」
たちき「『たちきの緑物語』でブログ内検索すればひっかかるかと。その時に、紫についても少し触れましたね、そういえば」
シャール「その紫の自転車は今はもつないんですか?」
たちき「それが……なくしちゃったんです」
シャール「なくしたって、それは……」
たちき「まあまあ、順番に話しますよ。どこまで話しましたっけ」
シャール「小学校時代に乗っていた自転車から、二台目の話題に移りましたけど」
たちき「あ〜、話す順番間違えましたね。もう少し小学校の時の自転車について語りたいかも」
シャール「じゃあ小学校の時に、自転車でどこまでいったのかとか覚えてますか」
たちき「あんまり遠出した覚えはないんですよね。小学校の頃は、ほんとに校区内が自分の行動エリアだったというか。休日に友達の家に遊びに行くのに自転車を使ってたのかな」
シャール「サイクリングロードとか」
たちき「校区内にはなかったかなあ」
シャール「広めの公園とか」
たちき「広くはない公園はあったけど、公園内は自転車下りて押して歩いてみたいな感じじゃない?」
シャール「小学校への通学は?」
たちき「全員歩きですね。一回帰って放課後に学校に遊びに行くとかなら自転車でも大丈夫だったはずですけど、あんまりそういうことはしないかな」
シャール「さっきから小学校時代の自転車トークが広がらないんですが」
たちき「うん、僕も一生懸命思い出そうとしてるんですけど、正直何も出てこない。二台目に乗った中学高校時代なら行動範囲が広かったからいろいろ行った場所も覚えてるんだけど」
シャール「じゃあ明日からは二台目の自転車トークですね」
たちき「紫の自転車です」
シャール「話は変わりますけど、自転車に名前付ける派ですか?」
たちき「付けないけど……え、付ける人いるの?」
シャール「わかりませんけど、なんとか号とかありそうじゃありませんか」
たちき「そういう感性はちょっとわかんないです」
シャール「この先の自転車トークで、名前があったほうがわかりやすいかなと思うのですが」
たちき「いや、やめときます。とりあえず僕は一台目二台目と呼んで区別しておきます」
シャール「残念です」