シャールと自転車3

たちき「ちなみにA、B、Cの三人はクラスでベスト3ともいえる可愛い女の子達でした。Dも普通以上には可愛いです」
シャール「まだ女の子の話題続くんですか。自転車のお話では?」
たちき「だって自転車に関連した一番の思い出なんですよ。校区内に他にも公園あるのに、なんであの四人はうちの近くの公園まで自転車で来たのかなとか、もしかしてお目当ての相手が……とか、いろいろ想像しちゃうじゃないですか」
シャール「たちきに会いにきた、というわけではないんですよね」
たちき「さすがにそれはないと思います。向こうからしたら、自転車で遠出した先にたまたま僕がいただけで」
シャール「その偶然をいかせれば……」
たちき「だから小三の頃の話だから。普通の男の子はそんなのいかせないから。女の子のほうがませてる年頃でしょう」
シャール「じゃあその子たちと進展はなかったんですか」
たちき「進展もなにも……(遠い目)」
シャール「どこ見てるんですか」
たちき「Cはその年に転校しちゃいましたし、Bも二年後に転校しちゃいました」
シャール「それは残念でしたね。どの女の子が好きだったんですか?」
たちき「みんな好きでしたけど……」
シャール「優柔不断〜」
たちき「まあ一番好きなのはAかなあ。小学校時代で一番仲の良い女の子でしたね」
シャール「ということは今でも連絡とっていたり……」
たちき「中学卒業以来、会ったことも話したこともないです」
シャール「なんてもったいない……」
たちき「余談ですけど、A、B、Dと別の男の子と5人で班を作って社会科見学に行った思い出もありますが、さすがに話逸れすぎなので自転車トークに戻ります」
シャール「はっ、途中から全然自転車関係なくなってます!」
たちき「乗り始めの思い出の次は、じゃあ自転車本体の思い出かな」
シャール「おととい聞いたのは、ギア切替が手元じゃなくて跨ぐ部分にあるってことだけですね」
たちき「色は確か、全体的に黒をベースにして紫や銀の模様や文字があった……ような」
シャール「またうろ覚えですか」
たちき「またうろ覚えです。それを小学校の間はずっと乗っていて、中学に上がる時にもう少し大人向けというか学生向けみたいな自転車を買ってもらったはず」
シャール「二台目ですね。それはいつまで乗ってたんですか?」
たちき「大学も、車に乗る前は自転車で通っていたから……大学二年か三年までは使ってましたね、二台目」
シャール「どんな自転車だったか覚えてます?」
たちき「カゴあり荷台ありの普通の自転車で、ハンドルは一直線じゃなくて曲がったウサ耳みたいな曲線(?)のやつで、色は紫でした」
シャール「緑じゃない……んですか?」
たちき「ぎりぎり、緑を好きになる前でしたね。メタリックな紫で、とてもキレイな色でした」