シャールとボウリング3

シャール「サークルってそんな簡単に作れるものなの? 必要人数とか顧問とか」
たちき「サークル作ったといっても実は、大学非公式のサークルです」
シャール「なーんだ。じゃあただのボウリング好きの集まりじゃない」
たちき「そういうことです。僕と友人Aと友人Bの三人で作りました」
シャール「なんでわざわざサークル作ろうと思ったの? 仲間うちで投げてるほうが気楽じゃない?」
たちき「ボウリングにはまって月一とかある程度定期的に投げていた時期で、ちょっと活動の拡大をしてみよっか、それならもうすぐ四月で新入生が入ってくるし新メンバー募集する? ってノリで」
シャール「てことは大学三年の春にサークルを作ったわけだ」
たちき「そうです。といっても何をしたらいいかわからなかったから、とりあえずポスター作って掲示板に貼ろうかと。他のサークルや部活と同じように」
シャール「あれって勝手に貼っちゃダメなんでしょ?」
たちき「もちろん。ちゃんと総務部(?)みたいなとこで許可もらいました。控えめにA4ポスターを1枚だけ」
シャール「小さいし少ないし」
たちき「基準とかわからなかったので。そしたら総務部のおじさんがカラーコピーしてB3×3枚に増やしてくれて」
シャール「優しい事務員さんね」
たちき「新入生が通る廊下や掲示板など三ヵ所に張らせてもらえました」
シャール「そういえば誰がポスター作ったの?」
たちき「僕です」
シャール「まさか手書き?」
たちき「いやいや、ちゃんとパソコンで作りましたよ。イラスト系のソフトを使って」
シャール「てことはWordとかExcelで作ったわけじゃない、と。でもたちきってイラストレーターとかフォトショップとか使えたっけ?」
たちき「ペイントで作りました」
シャール「微妙〜」
たちき「なんでですか。いいじゃないですかペイント。ちゃんとボウリングの丸い形と指穴の丸が描けて、キラッとした感じのハイライトも入れた、完璧なボウリングの球を紙いっぱいにおっきく描きましたよ。ついでに影も」
シャール「確かにボウリングっぽさは伝わるかもだけど」
たちき「ちなみに一番上には大学非公式サークルと書きつつ、その下に大きくサークル名入れて、その下にボウリングの球を描いて、最下段に連絡先のメールアドレスを書きました」
シャール「なんとなくどんなポスターか想像ついたわ」
たちき「それだけじゃインパクトが弱いので……(続く)」