シャールとみんなのうた・ありがとう さようなら

シャール「十日くらい前に書いた『おもいでのアルバム』は小学校に上がる前、幼稚園や保育園の卒園ソングだったけど、この『ありがとう・さようなら』は小学校の卒業ソングの定番曲になってるよね」
たちき「歌詞からすると、友達や教室や先生にお礼と別れを告げる歌だから、中学でも高校でも使えるんじゃない?」
シャール「でも歌詞に、思い出の傷が残るあの机ってあるし、中学生や高校生になったら、机に傷つけたりしないんじゃないかな。彫刻刀で彫ったり削ったり」
たちき「あー、そうかもしれませんね。でも机に『ガンバレ、きっと真奈美も空を飛べるよ』って彫っていく中学生もいるし」
シャール「どこのセンチメンタルなグラフィティ!? 今の若い子に通じないっていうか、知ってる人でもマニアックすぎない!?」
たちき「あ、そうだよね。あの作品は卒業じゃなくて転校がテーマで……」
シャール「さっきからなんの話してるの!? ちゃんと歌の感想とか紹介してよ!」
たちき「一番好きなのは、3番の歌詞かな。新しい風に夢の翼ですからね。僕にぴったりじゃないですか」
シャール「昔からそういうのが好きだったんだね」
たちき「ただ3番には謎もあって、子供心にずっと疑問だったことがあるんです」
シャール「どのあたり?」
たちき「映像でサッカーボールが飛んでいくんですけど、ボールの軌道にしてはおかしい動きしていて、なんでこう飛ぶんだろうって思ってました」
シャール「昔からそういうのを気にするタイプだったんだね」
たちき「今思うと、だから理科とか物理とか、科学で説明できるようになることを好きになったのかもしれません。小中学校の頃の得意科目は理科算数数学でしたから」
シャール「すごいとこに話がふくらんだよ」
たちき「ただ、実際小学校で歌った覚えがあるかっていうと、ちょっと自信ないです」
シャール「覚えてないの?」
たちき「覚えてないですね。残念ながら」
シャール「え、じゃあまさか最後の歌の紹介なのにこれで終わり?」
たちき「じゃあもう一つだけこの曲に関するエピソードを。といっても子供の頃じゃなくて大人になってからだったと思うんだけど、この歌のハモりに一時期ハマってました」
シャール「下のパートってこと?」
たちき「そうそれ。でも結局音を拾いきれなくて、僕には音感がないんだと思い知った曲でした」
シャール「それは切ないね。でもあきらめなければいつかは聞き取れるよ」
たちき「いつか頑張ってみます。さて、長々と……ってほどじゃなく続けてきた、僕の好きなみんなのうたを紹介するコーナーですが」
シャール「今日で終わりなんだよね。明日からはどうするの? 合唱曲紹介とか?」
たちき「延長戦に入ります。いわゆる、もうちょっとだけ続くんじゃよということで」
シャール「卒業ソングで綺麗に締めたのに? これ以上なにを紹介するの?」
たちき「曲の時代順的に、次の歌は少しあきます。そして、みんなのうたで一曲約5分のフルコーラスで聴いた歌の中で一番好きな歌でもあります」
シャール「もったいぶらないで、まずは曲名教えてよ」
たちき「國府田マリ子さんで『雨のちスペシャル』」