シャールとTRPG6

たちき「確かガープスだった気がするんですけど……」
シャール「けど?」
たちき「あんまり覚えてないんですよね。妖怪とかそんな設定や世界観でやってたような」
シャール「うろ覚えなのはもうあきらめてるけど。そういえばどこでやってたの? ていうかTRPGをやり始めたきっかけは?」
たちき「そういえば話してませんでしたね。きっかけは……そう、高校一年の春、クラスの自己紹介の時ですね」
シャール「去年のことじゃない。なんで覚えてないのよ」
たちき「去年?」
シャール「だって、たちきって今16歳でしょ?」
たちき「……あ、そうそう、そうでした。今の僕は16歳だから、去年の春です。クラスメイトの一人が自己紹介の趣味でテーブルトークRPGについて話していて知りました」
シャール「たちきがなんの趣味について語ったかも気になるけど」
たちき「それはさておき、その彼や他数名のクラスメイトとアニメや小説の話で意気投合し、高校時代は彼らと過ごすことになるわけですが」
シャール「いわゆるオタク仲間ね」
たちき「その彼と、彼の友人を中心にTRPGをやり始めました。場所はメンバー内の一人の家だったり、うちでやったこともあったり、近所の公民館を借りてやったりしたこともありました」
シャール「その初めてがソードワールドだったのね」
たちき「そうです」
シャール「一回のプレイ時間はどのくらいかかるものなの?」
たちき「ゲームマスターの作るシナリオしだいですけど、半日とか。お昼前から集まって夕方までやることもありましたし」
シャール「キャラ作りもあるし、やっぱり時間かかる遊びなのね。でも、その一回のために毎回キャラ作るの? 同じキャラを使いまわしたりはしなかったの?」
たちき「そのためには、ゲームマスターはもちろん、全メンバーが毎回揃わないとですからね。一人でも欠けたらそのメンバーだけいないで進めるのもかわいそうですし」
シャール「そっか、そうよね」
たちき「なんて言いながら、実は初プレイのソードワールドは、そのあと三回か四回くらいは同じメンバー同じキャラでやりました。レベルアップも引き継ぐので、強い魔法も使えるようになりましたし」
シャール「そういう遊び方のほうがキャラやゲームに愛着もわくし、やっぱり成長していくのがRPGの醍醐味よね」
たちき「だからソードワールドはまあまあ覚えてたんですけど、ガープスは……何をやったのか覚えてないんです。当時のゲームマスターやってた友人に申し訳ない(汗)」
シャール「じゃあ、TRPGやった順でなくていいから、とにかく覚えてるゲームはないの?」
たちき「そうなるとやっぱり、番長学園でしょうか」
シャール「なによ、その熱そうなタイトル。すごい気になるんだけど」
たちき「熱かったですよ。熱血ものですから。これこそほんとにロールプレイを必要とするTRPGでしたね」