シャールとTRPG2

シャール「ストーリーやそれに合わせたマップを作るのはわかるにしても、ファンタジーなのかSFなのかとか、世界観とかから作るのは大変じゃない? そこもゲームマスターがいちからぜーんぶ作るの?」
たちき「できなくもないですけど、やっぱり大変ですよね。なのでシャールがいま言った部分、世界観とかどんな種族がいるとかどんな職業があるとかが最初から決まっていて、ゲームの詳細や進め方が書いてあるルールブックが、たいてい各TRPGごとにあります」
シャール「それをみんなで読めばゲームができるのね」
たちき「プレイヤーは見なくても大丈夫……かもしれません。やりながら覚えていけます。ゲームマスターはプレイヤーへの説明もあるのでルールブックを熟読しておく必要があるかと思います」
シャール「ちなみに、たちきが初めてプレイしたTRPGはどんなゲームなの?」
たちき「ソードワールドという名前で、剣と魔法のファンタジーものでした。種族は人間の他にエルフとかドワーフとかあったはず」
シャール「プレイヤーはどれか種族を選んで職業を決めるわけね。たちきが初めて作ったキャラクターは……」
たちき「エルフの女の子で職業は魔法系、確かシャーマンとセージだったかと。名前はルーナ・ミリーク」
シャール「やっぱり女の子キャラ……しかもよく名前まで覚えてるわね」
たちき「初めてのTRPGの時、プレイヤー6人中、僕を含め半分は初心者で、経験者が主戦力のキャラを作成していったので、バランスをとって後衛寄りキャラを作った覚えが。初めては印象深いんで、名前だけじゃなくて自分で描いたキャライラストも覚えてます」
シャール「ちょっと描いてみて……」
たちき「お断りします」
シャール「けちー。ま、いいわ。キャラを作るっていってもイラストだけじゃないわよね? 初期能力値とかは種族で固定されてるの? それとも、例えば100の数値を筋力敏捷力とかに自分で好きに振り分けるの?」
たちき「それならよかったんですけどね(遠い目)」
シャール「ど、どうしたのよ。何か悲しい思い出が?」
たちき「TRPGでは、サイコロ……ここではダイスというのですが、戦闘や判定などでは6面ダイス2つの合計値で決める場合が多々あります」
シャール「え、話の流れからするとまさかキャラ作成も?」
たちき「はい。例えばソードワールドで人間キャラ作成の場合、各ステータスを2ダイスの合計値で決めます。平均はもちろん7ですけど……」
シャール「運に左右されすぎない? 6ゾロが連続で出たりすればラッキーだけど、そううまくいかないでしょ」
たちき「そうなんです。前衛職なのに筋力2とか、シーフ系で器用度2とか、大惨事ですよね。役に立たないキャラができる可能性もあります」
シャール「一定の数値を振り分けたほうが平等だと思うけど」
たちき「完全に同意です。あとはゲームマスター裁量でやり直しとか、どうしても直したいステータスだけ振り直しとかの救済措置があればまだましですけど……初プレイの時の最初の疑問点兼不満点でしたね、キャラ作成ステータスをダイス任せにするのは」
シャール「たちきのキャラは?」
たちき「さすがに詳細は覚えてないですけど、思い出しながら明日語りますね」