シャールとお洋服5

シャール「忘れないようにメモっておくと、例の服は白い袖で……」
たちき「本体は灰色、かな、確か」
シャール「たちきなら、あの服にどんな服を合わせる?」
たちき「黒いカーディガンとか」
シャール「無難すぎじゃない?」
たちき「赤いショートジャケット?」
シャール「持ってないでしょ、そんなの」
たちき「じゃあ青いロングコート風の上着
シャール「……なるほど。意外な組み合わせだけど、結構いけるかも」
たちき「でしょう。お洋服のコーディネートには少し自信ありますよ。実践したことも実績もないけど」
シャール「威張ることじゃないし」
たちき「あと、女物のお洋服の組み合わせとか、見てるだけ想像してるだけでも楽しいです。実際に女の子に着せ替えできないのは残念ですが」
シャール「そういうのに付き合ってくれる彼女か女友達はいないの?」
たちき「この服着てほしいってお願いするの? それ、ただの怪しい人でしょ」
シャール「それもそっか」
たちき「誰でも好きな服の方向性はあるだろうし、女友達にしても彼女にしても、こちらの好みを押し付けるのはどうかなって思う」
シャール「わかんないわよ。相手の選んだ服を着てあげたい、って思ってくれる子もいるかもしれないじゃない」
たちき「いますかねー」
シャール「全額たちきが出すなら、一度くらいは着てくれるんじゃない?」
たちき「一度ですか……。それなら、僕好みの服じゃなくて、最初から相手の好きな服をプレゼントしたほうがポイント稼げそう」
シャール「そういう下心先行こそどうかと思うけど」