シャールとRPG創作2

シャール「じゃあ、力を入れていたっていうキャラクターについて聞きましょう」
たちき「とは言ってもここでの紹介は諸事情で簡単に。まず主人公二人は双子の兄妹で、兄は剣士で風使い、RPGでいえば前衛です」
シャール「……力を入れたキャラメイクでその設定ですか」
たちき「しかたないです。僕が一番、そういう方向に力を入れていた時なんで。続いて妹は、武器はなし。装備としては魔法発動用の宝珠(オーブ)で、攻撃手段はすべて魔法という完全後衛型。属性はちょっとうろ覚えだけど、苦手なく一通り使えるキャラにしたはず」
シャール「まあバランスは取れてますね」
たちき「幼なじみの一人目は主人公たちの一つか二つ年上の少年で、武器は槍、属性は雷。年上だけあって主人公より少し強い設定の前衛」
シャール「主人公が風だからもう一人は雷って……」
たちき「バランスとれてるじゃないですか。二人のRPGツクールで、この二人の必殺技とか考えるのすごい楽しかった」
シャール「どんな技を?」
たちき「ほぼ覚えてないんです。漢字五文字で、なんとか風神剣、みたいなのだった気がします」
シャール「……もう一人の幼なじみは?」
たちき「同じく、主人公たちの一つか二つ年上の女の子で、主人公たちにお姉さんぶってくるんだけどどこか抜けてる子です」
シャール「この子だけやたらと具体的ね」
たちき「なんとなく性格ありきで考えてましたね、この子は。武器は杖で一応振り回せるけど、基本は回復専門の後衛です。攻撃魔法を一つくらい持たせるかどうか悩んで……」
シャール「どうなったの?」
たちき「覚えてないんですよね、残念ながら」
シャール「力を入れたキャラ設定でこれしか決まってないって、じゃああとは何ができてたのよ」
たちき「最初の村を作りかけて挫折しました」
シャール「早過ぎでしょ」
たちき「ていうか、RPGツクールはさ。ゲーム画面に向かいながら作るのが必要な場面ももちろんあるだろうけど、まずはキャラと世界観とシナリオとその他もろもろの設定をノートとか何かにまとめておかないと、なんにも作れないよね」
シャール「という基本的なことに、当時は気付かずに……」
たちき「ただなんとなく、RPGを作ろうとしてしまって、作れなかったわけで」
シャール「今なら?」
たちき「もう少しは作れるだろうけど、ぶっちゃけ先に小説書いてそれをゲームにしたほうが、作る順番的にいい気がする」
シャール「この話の流れだと、つまり……」