シャールと格闘ゲーム20

たちき「ギルティギアの話になったとこで一つ、格ゲーのシステムについて少し語りたいです」
シャール「いいけど」
たちき「まず基本的なことですが、格闘ゲームでは相手の攻撃を防御(ガード)することができます。普通は、相手がいる方向とは逆にレバー(または操作キー)を入れます」
シャール「右に敵がいるなら、左側にレバーを倒すと」
たちき「そうです。そしてたいていの場合、ガードは二種類あります。立ったまま防御する立ちガードとしゃがんで防御するしゃがみガードです」
シャール「それはわかるけど」
たちき「立ちガードの場合、相手も立ったままの普通の攻撃、いわゆる上段攻撃は防御できますが、足払いなどの足元への攻撃、通称下段攻撃はガードできずにダメージを喰らいます。一方しゃがみガードはどうかというと、たいていの場合、しゃがんでるから上段攻撃は当たらないか、もしくは上段攻撃も防御できます」
シャール「それなら、守る側はずっとしゃがみガードをしてればいいの?」
たちき「立ちガードかしゃがみガードか悩んだら、基本的にはしゃがみガードのほうがいいです。しかしそれだと攻撃側もらちがあかないので、しゃがみガードに対してはジャンプをして攻撃することになります。ジャンプ攻撃はしゃがみガードでは防御できないので、立ちガードが必要になります」
シャール「守る側からすれば、基本的にはしゃがみガード、ジャンプ攻撃には立ちガードってことか。でもジャンプの動き以外はしゃがみガードをしていればいいっていうのは、守る側のほうが有利な場面も出てくるんじゃない? 例えばある程度ダメージを与えたあとはずっとしゃがみガードをしてひたすら攻撃に堪えて時間いっぱい逃げ切るなんて戦法もあり?」
たちき「なくはないし、防御しても少しはダメージがあるし、攻撃だけでなく投げ技という選択肢もあるからずっとしゃがみガードだけしてるっていうのはベストな選択ではありませんが……しかし、シャールの言う通り一部のキャラ、しゃがんだままで技が狙える、いわゆるタメキャラに有利なこともあったんです」
シャール「なるほど。しゃがんでガードして、相手がジャンプ攻撃をしてきたら対空技で撃ち落とす……」
たちき「その通り。某有名格ゲーでは、しゃがんで相手を待って遠距離の相手をソニックブームで削りつつ焦れてジャンプしてきたらサマーソルトで迎撃する、通称待ちガイルという戦法が生まれてしまったくらいですから」
シャール「それ、戦術としてはともかく褒められた戦法ではないよね」
たちき「そういうことです。でも当時は空中ガードもなかったから非常に有効な戦法でした。いいか悪いかは別として。それもすべて、しゃがみガードを崩せない、崩しづらいっていうシステムのせいなので、格ゲーを始めた頃から僕はずっと思っていたんです。なんで立ったまま、つまりジャンプしないで相手のしゃがみガードを崩す技とかないんだろうって(続)」