シャールと神社21

たちき「神社って普通、鳥居くぐって境内に入って、正面にあるのが正殿で、お参りするじゃない?」
シャール「普通はそうだよね」
たちき「ところがどっこい」
シャール「古っ!」
たちき「……ところがですね、この鹿島神宮は」
シャール「やり直した!?」
たちき「鳥居をくぐって境内をまっすぐ歩いていると、いつの間にか森の中に入っちゃうんです。そのまま森の中をさ迷ってると小さな社があって」
シャール「それが正殿?」
たちき「違いました。さらに歩くと香取神宮と対になる要石があって、あとはとにかく森の中を右へ左へと歩いていたら……」
シャール「……ゴクリ」
たちき「気が付いたら森の外へ、ていうか神宮の敷地外にいました」
シャール「なんでよ!」
たちき「位置的には鳥居の南あたりの入口だったらしく、そのまま神宮敷地の南の道を東へ歩いて、今度は神宮の東側入口に辿り着きまして」
シャール「さっきから全然正殿に辿り着かないんだけど!? まさかお参りできなかったっていうオチ?」
たちき「いえいえ。東側入口からとことこ歩いて、境内に戻ってきて、北側にも道が続いてると思ったらそっちは新しい建物ばかりで……」
シャール「引っ張るね」
たちき「じゃあ戻るかと南へ向いたらなんと!」
シャール「やっと正殿があった」
たちき「です。つまり、入口から境内入ったら、正面じゃなくて右側にあるんですよ。これ、初見の人は気付かないで通り過ぎちゃうと思います。いったいなんでこんな造りなのか……不思議ですね。危うく気付かずにお参りできないとこでした」
シャール「なんてここまでもったいぶったけど、実はブラタモリでやってたから知ってたんでしょ?」
たちき「ちょ、バラさないで」