シャールと紅茶5

シャール「ところで少し話が変わるというか、戻るんですが」
たちき「なんでしょう?」
シャール「以前からたちきは紅茶を『煎れる』と書いてますが、紅茶なら『淹れる』のほうが正しいのでは?」
たちき「その通りです。僕もそう思います」
シャール「わかっているならなぜずっと『煎れる』を使っていたんです?」
たちき「実はですね。僕の携帯電話で『淹れる』が予測変換で出てこなくて『いれる』以外の変換の仕方がわからなくてですね。ずっと前から『淹れる』じゃないかなと思ってはいたんですが、変換できないから仕方なく『煎れる』を使ってたんです。補足しておくと、この携帯電話、単漢字変換機能は非常に優秀なんですよ。僕が『淹』の音読みを知らないだけで」
シャール「なるほど。なんとなく違うのは気づいていたけど、変換できなかったというのならしかたありませんね」
たちき「まあ煎茶って単語はあるわけだし、お茶を煎れるなら間違ってないかなって。コーヒーも焙煎っていうし、セーフかなって」
シャール「いろいろ試した結果、『淹れる』が使えるようになったみたいですし、とりあえず今日は追及しないでおきましょう」
たちき「ちなみに、結局変換できなかったので、インターネットで『紅茶 煎れる』で検索したら『紅茶 淹れる』では? とググる先生に言われたので、それをコピって携帯電話の辞書に『淹れる』を登録しました。『庵』て漢字があるから『アン』で変換しようとしたら出てこなくて、『イン』とか『オン』とか、それっぽい読み方はいくつかは試したんだけど変換できなかったんです」
シャール「惜しかったですね。わたくしが『エン』で変換したら『淹』が出ましたよ」
たちき「もっと早く教えて欲しかったんですけど!?」