シャールと佰物語・マラソン大会

たちき「マラソン大会はまあまあ得意だったよ」
シャール「前も、体育の話題の時だったかしら? そう言ってたわよね」
たちき「運動神経は並以下だったけど、持久力は平均以上あったってことかな」
シャール「コースは? 学校の周り?」
たちき「小学校はそうだったかな。学校の南側を、県道手前くらいまで走ったはず。中学校と高校は、河原っていうかサイクリングロードを走ったはず」
シャール「サイクリングロードだと、景色があんまり変化ないなか延々と走るってことよね。きつくない?」
たちき「そうだね。中間地点まで走って折り返しだけど、やっぱりコースに変化があるほうが楽しいかもだよね」
シャール「ニューイヤーみたいな、花の何区、試練の何区、みたいな」
たちき「それ駅伝、マラソンじゃないから。でもね、サイクリングロードだって似たような景色は続いてるかもしれないけど、同じ景色はないんだよ。橋をくぐったり道端の花を目印にしたり、走りながらいろんなものを追いかけて追い越していくんだ。そうやって走り抜いた先に待っているのが……」
シャール「女の子の黄色声援! 『たちき先輩、頑張って〜!』」
たちき「だからなんでそういう方向に持っていくのかな。そんなの………………なかったから」
シャール「なに、今の間は? もしかしてほんとにあったの!?」
たちき「ん〜? あ〜、えっと、どうだったかな。中学校の時に……あ、このあと用があるんで(逃)」
シャール「逃げるなこらー!」