シャールと小話

シャール「大変、ブログジャックのネタがなくなってきたわ」
たちき「まだ二月半ばだけど……年末までまだずいぶんあるよ。毎日更新は大丈夫?」
シャール「ねぇたちき。なんか面白いお話ないの?」
たちき「うわ、何その無茶ぶり」
シャール「こういう時にさらっと小話を披露できるのが、できる男なのよ」
たちき「ええ〜、そう言われても最近面白いことなんて……あ、じゃああの話なら」
シャール「あるんじゃない。どんなの?」
たちき「僕は勝手に『じゅんぺい君事件』て呼んでる」
シャール「何その事件。じゅんぺいって誰よ」
たちき「ちょっと前に、とある町を……いや合併前は村だったのかなあそこ。とにかく小さな町を散策してたんだけどさ。そしたら車から声かけられて。『じゅんぺい君、おーいじゅんぺい君』て」
シャール「間違われたの?」
たちき「多分」
シャール「ちなみにその時の服装は?」
たちき「いつもの黒いロングコートにいつもの黒いマフラーにいつもの耳当て」
シャール「いつもの服ね。それで間違われるじゅんぺい君もそういう格好なのかしら」
たちき「夜6時くらいだったから顔は見えなかったと思うし、呼ばれてるのが僕のことだと思わなかったからスルーしたんだけど」
シャール「冬の夜6時じゃ真っ暗ね。怪しいわ」
たちき「もう一回『じゅんぺい君、じゅんぺい君?』みたいに声かけられて」
シャール「返事をしたと」
たちき「いやしなかったけど」
シャール「なんでよ。人違いですって言えばいいじゃない!」
たちき「言ったら負けかなと思って。耳当てしてるし聞こえてないっていうていで、車へ顔も視線も向けないまま歩き続けました」
シャール「へたれね」
たちき「せめて人見知りって言って! とまあ、僕の中ではちょっと面白かった声かけ事案でしたよ。『じゅんぺい君事件』」
シャール「小話としてはちょっと微妙だわ。次に期待ね」